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愛される画家になるための絵画教室

これから画家になりたい人必見!京都の日本画家・宮毬紗(絵画教室講師歴24年、一晴画廊オーナー)のネットで学べる絵画教室

「はんなりした色」は通じますか/プチ京都文化講座

 

こんにちは。

宮毬紗です。

 

今日はこの記事の続きの話です。

miyamarisa.hatenablog.com

 

私はブログで処処に関西弁を使っていますが、実はコテコテの京都弁です。

 

京都生まれの京都育ちです。

めちゃくちゃ狭い世界で人生送っています。

 

私のご先祖様は江戸時代、京都の台所・錦市場麩屋でした。

夏は麩まんじゅうを食べないと、秋を迎えられません(笑)。

 

錦市場といえば。

 

最近いきなり有名になった、錦の八百屋の息子日本画伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)がいますね。

 

ここで少しばかり、京都文化講座です(笑)。

 

錦市場の周りには、日本画がたくさん住んでいたのですよ。

錦市場から歩いて西へすぐの室町では、染織物の生産が盛んで、竹内栖鳳(たけうちせいほう)上村松園(うえむらしょうえん)ら、著名な日本画家が居を構えていました。

 

京都の洛中は、染織の町でもあり、日本画家の町でもあります。

 

明治時代天皇が東京へ移ってしまいますね。

移転に伴い、京都の産業が下火になっていくなかで、なんとか産業を盛り立てていこうという運動が起こりました。

そのなかで起った変化のひとつ、それまでは職人だけが関わっていた染織物に、日本画家も下絵を描いたり、画塾で職人に絵を教えたりと、積極的に関わっていくようになりました。

 

写真は、明治時代の日本画家・木島櫻谷(このしまおうこく)の画室です。

彼も室町に生まれました。

そして千總という老舗呉服会社で、着物や扇などの下絵を描いています。

画室は金閣寺の近くの「衣笠きぬがさ等持院の近くにあります。

衣笠にも、染織物の旦那衆と共に、著名な日本画が住んでいたのですよ。

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木島櫻谷とは遠縁にあたります。

私の家も染織業に関わっていました。

今でも明治・大正に使われた着物の図案資料などが残っていて、それを見ていると、明治時代の色使いが、思ったよりもモダンでビックリします。

 

 

さてやっと本題です(笑)。

 

そんな染織物が盛んな京都で生まれた言葉

 

 

「はんなり

 

 

聞いたことありますか?

 

実はこの「はんなり」、私はすっかり標準語だと勘違いしていました(笑)。

 

そして絵画教室で、

 

「仕上がりのイメージは、全体的にはんなりした色にしましょう」

 

などと、普通に使っていました・・・。

 

 

言葉としては、知っている方は多いのです。

婦人雑誌の京都特集などで目にしていたり。

 

ですので、教室では「はんなりって、どういう意味ですか?」という質問は出ませんでした。

 

他の生徒さんの前で聞きにくいのも、あったかもしれませんね。

「なんでも聞いてくださいね」というのですが、「そんなことも知らないの?」と思われるのが嫌だったり、自分だけに時間をとらせたくないと気遣いがあったり、その場では質問できない生徒さんも多くあります。

 

これは、いつも気にしていることです。

ですのでなるべく、分かりやすい表現に変えたり、いくつかの表現で言い換えたりして、伝えやすいようにしようとしているのですが、なかなかです!

 

あとでコッソリ、分かりにくい時は教えてくださいね。

 

では京都人に「これがはんなりした色です」という共通認識あるかというと・・・

 

めちゃくちゃ怪しいです(笑)。

 

私の持っている「はんなり」の色イメージは、京都の染織物で使用されている色です。

千總の着物や、龍村の帯の色を想像します。

源氏物語絵巻平家納経などに使われている料紙(りょうし)の色でもあります。

絵ではなく詞書(ことばがき)が書いてある紙です。

 

同じ京都人でも、若い人は違います。

着物に馴染みもないですしね。

 

持っているイメージを聞いていると、メディアから得る「はんなり」のイメージの方が、より浸透している気がします。

京都の名物や名所にちなんだ色のような気がします。

抹茶色が有力候補です(笑)。

 

「はんなり」

 

なのですね。

 

その違いを知って以来、「はんなり」は指導に使っていません(笑)。

描かれた絵の感想で、

 

「いやぁーはんなりして、ええ感じやわぁ」

 

と使うに留めています。

 

私からすれば、最上級の褒め言葉です。

「平家納経級、源氏物語絵巻級に、色調が素晴らしい!!!」

という意味です(笑)。

 

はんなりした絵、あなたも描いてみてくださいね。 

 

 

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